日掛け金融業者とは
日掛け金融業者とは商店や会社にのみ貸し付け、返済期間は100日以上。
返済金を返済期間の2分の1以上の日数にわたり、貸付金の相手方の営業場所まで貸金業者が自ら直接取り立てに行くという条件で営業が認められてきた貸金業者です。
毎日の売り上げから貸し付けたお金を貸金業者が直接取り立てるに行く為、比較的審査が緩い反面、集金の手間やコストを考慮され特例で上限金利54.75パーセントもの金利を取ることができた業者です。
たとえば20万円を借りて2000円づつ、120回払いで返済すると、100回で元本は完済、残り20回が利息になるという貸し付け方です。
現在の上限金利は20%ですのでとんでもない高金利になります。
この日掛け金融業者は貸金業法の改正により、日掛け金融の特例金利が廃止され、他の消費者金融同様上限金利は20%になりました。
光あれば影があるのがこの世の中ですが、正規の貸金業者もあれば違法なヤミ金も現実として存在しています。
現在、この日掛け金融業者方式でのヤミ金がかなりはびこっています。
ヤミ金業者のメッカ、沖縄
平均年収全国最下位、高い失業率に苦しむ沖縄。
貧困に喘ぐ人々が多い沖縄は消費者金融の平均貸し付け残高が多いことでも知られています。
貧困層が多く借金をしないと生活が回らない、まさにヤミ金融が大活躍する土壌が沖縄にはあります。
沖縄で特にヤミ金が活躍しているのが夜の居酒屋やスナックが密集する繁華街です。
およそ8割の店が、なんらかの形でヤミ金に世話になっており、売春婦や水商売の方を入れると夜の街に関係するほとんどの人がヤミ金からお金を借りているといいますから驚きです。
にわかには信じられないような状況です。
沖縄は就職しようにも就職先がなく、本土と比べ物価が安いため100万ほどの元手があれば飲食店が開業できるため、就職先がないなら商売でもしようと考える人が多く、なんと人口一人当たりの飲食店数は日本一。
人口一人当たりの飲食店数が日本一だが、客となる県民の平均年収全国最下位、高い失業率となると競争がとんでもなく激化するのは容易に想像がつきます。
経営破たんして店をたたむ店も多くありますし、中には観光客を絶好の獲物としてぼったくりをするスナックなども結構あります。
パンダは1回引っかかりましたw
座ってビールとおつまみセットで3万でした。
ぼったくりとしたらまだ安い方ですねw
こういった夜の街の経営者やお姉さん方の御用達が日掛け金融業者だったのです。
ほぼ毎日集金に来てくれて1回の返済金額が低いことから、飲食店やら商店街の店舗のおばさんなど多くの人が日掛け金融業者を利用していました。
これが改正貸金業法で上限金利の特例がなくなり、上限20%になったことで業者自体が減りヤミ金がはびこることになるのです。
沖縄の日掛け金融方式のヤミ金
現在も集金に出向く方式は変わっていないようですが、以前の日掛け金融業者のように毎日行くところもあれば、週に1度の集金のところもあるようです。
当然正規の業者ではなく「ヤミ金」ですので金利が20%なんてことはありません。
たとえば5万円の借入をした場合「保証料」として2万円をその場で取り上げ、相手に渡すのは3万円のみ。
日々の返済は金利のみで2,000円だけ。
元金の5万円を現金で返済できた場合に借入がなくなるという方式です。
これ仮に30日借りていた場合、完済するには
元金5万+最初の保証料2万円+(金利2,000×30日=6万円)= 13万円
支払額13万円、金利だけでなんと8万円。
5万円借りて1ヶ月の金利が8万って・・年間96万円、年率2,000%近く。
誰が考えてもこんな高利でお金を借りて返せる訳ないです。
一時は返せてもいずれ必ず破綻します。
さらに、悪質な業者は借入している間に月や週ごとに契約を更新すると称して保証料2万円を取り続けます。
かりに5万を2か月借りて毎週更新だったら
2か月で9週間あるとして更新料だけで18万円。
金利が2,000×60日=12万円
なんと、5万円を2か月借りて35万円もの返済額になります。
こんな悪質なヤミ金業者にかかわると丸裸にされてしまいますね。
正規の方法では借入できない
夜の繁華街のスナックなどに、銀行などはローンは組ませません。
内装が汚くなっても、什器が壊れても、エアコンが壊れてもローンを組むことができません。
商売に必要なものを購入しようとしてもローンが組めないためやむなくヤミ金を利用せざるを得ない。
そうすると保証料や目玉が飛び出るような金利を要求され、借入している間は借金の元本は1円も減らない。
だが、借入しないと店を畳まなくてはいけない。
なんとも悲しい世界です。
よくヤミ金から借入したお金は返済しなくてもいい、警察に言えば違法なんだから借金自体がなくなると言いますが、沖縄ではそうすると次からは誰もお金を貸してくれなくなります。
生きていくのが辛すぎますね、こうなると。