離婚したはずの夫婦が仲良く暮らしている。
そんな家庭がパンダの周りだけで3件ありました(過去形です)。
俗に言う「偽装離婚」です。
経営破たん前に 偽装離婚
偽装離婚 とは、実質的な夫婦関係を続けながら離婚届を提出して離婚を装うことをいいます。
多いのが中小企業を経営していた夫婦の偽装離婚です。
資金繰りに行き詰り、自宅や車、有価証券などの資産の名義を妻に書き換えた後、形だけの離婚届を提出。
その後、夫は会社を倒産し自己破産して借金を免責される(借金がなくなる)。
でも、離婚は形だけなので夫婦生活は以前と変わらず、そのままというわけです。
旦那さんがクレジットカードを一時的に持てなくなる、一時的に特定の職業につけなくなるなど多少の成約はありますが、これまで培ってきた財産を残して、失敗した事業を損切できるならやってみようと考える経営者がいるのは当然と言えば当然です。
ただし、意図的に資産隠しを行い、偽装離婚までしたと知られると破産法に触れますし、そもそも債権者が黙ってはいません。
ですので、1年程度前から計画し徐々に資産を妻名義に変えていくという方法をとります。
よく聞く話ですね。
パンダの知っている方も会社を倒産させて法人、個人共に破産、偽装離婚していましたが、この方は何年かすると小さいながらも商売を再開していました。
負債は億と言っていましたが、自宅も何も失っていません。
どういった形で財産隠しをしたか詳細は知りませんが、聞いた当時はそんな事ができるんだと不思議に思ったものです。
生活保護を受給する目的で偽装離婚 その1
一組の夫婦は、住宅ローンを組んで住宅を買ったのはいいが、ローンを払いきれず自宅を差し押さえされ家を手放したが、残債が残り自己破産して偽装離婚。
仕事はそのまま続けていました。
これは完全に生活保護不正受給の為の偽装離婚で、奥さんは子供3人と近くの借家に引っ越し、パートで働きながら生活保護を受給。
パートと生活保護と児童扶養手当で子供を育てていました。
旦那さんは実家が近いので書類上では実家に住んでいる形にし、せっせとその借家に通っていました。
仕事が終わると晩御飯を食べに奥さんのいる借家へご帰宅。食事を終えると平日はお泊りはせずに実家へ帰っていましたので、おそらくケースワーカーの目を気にしてのことだと思います。
旦那さんからすると奥さんや子供を食べさせる生活費は殆どかからず、実家暮らしなので貯金もすぐに貯まったようで、6~7年すると定期借地権付きの土地を借りてその上に小さいながらも自宅を新築していました。
なかなか逞しいなぁ~と思いながら見ていましたが、生活保護の不正受給って結構罪が重いんですよね。
虚偽の離婚(偽装離婚)をし、不正に生活保護や児童扶養手当などの金銭を受給したという事実が明らかになった場合には、公正証書原本不実記載等の罪に問われます。
公正証書原本不実記載という罪は、
公務員に対し虚偽の申立てをして、登記簿、戸籍簿その他の権利若しくは義務に関する公正証書の原本に不実の記載をさせ、又は権利若しくは義務に関する公正証書の原本として用いられる電磁的記録に不実の記録をさせた者を処罰するもので5年以下の懲役また50万以下の罰金となります。
けど、これ一緒に生活している訳ではないので、役所に密告したとしても「一度は相手が嫌になって離婚したが、相手の魅力に再度気付き一から付き合いを再開している。」と弁明したら、どうなんでしょう?
ケースワーカーもぐぅの音もでないんじゃないでしょうか?
律儀に奥さんのところに通ってましたからね、その旦那さん。
生活保護を受給する目的で偽装離婚 その2
この方は旦那さんが漁師でしたが、ローンで購入した漁船が何らかの形で使い物にならなくなり、漁師廃業で自己破産。
奥さんと子供が3人いましたが、破産と同時に離婚していました。
旦那さんは貨物船の船員として再就職、奥さんは先ほどの例と同じく生活保護を受給しながら児童扶養手当を受けて子供を育てていました。
しかもこの奥さんは源泉徴収がない日払いの仕事をしながらでしたから、結構稼いでいたっぽいです。
ただ、パチンコが大好きで最後には奥さんも自己破産したらしいです(噂でしたが)。
生活保護を受給しながら自己破産って・・・そもそも借金できるのか?
旦那さんの貨物船が港に着き休みが出ると、家に帰ってきてゴロゴロしていましたが、2か月に1度1週間程度しか家にはいなかったのであまり周りの目は気にしてなかったですね。
この方は子供が成人して家を建てたのでその子供の家に引っ越して行かれました。
この生活保護を受けていた2家族、パンダの家の近くにあるアパート群のご近所同士でした。
やっていることの是非はさて置き、みなさん逞しく生きていますね。