ご存知のように消費者金融やカードローンを借入する場合、金融会社は申込者の信用情報を個人信用情報機関に照会します。
この時に氏名、生年月日、住所、電話番号等の情報で照会をかけますが、婚姻などで姓が変わっており、住所・電話番号も変わっていれば改姓前の情報は照会できません。
これで終われば単なるスーパーホワイトですが、個人信用情報機関の会員(金融機関)は類似情報や結びつけ情報を検索することが可能といわれています。
例えば姓が違っても名と生年月日が同じものや、勤務先情報での照会、運転免許証番号での照会など、申込者の過去の足跡をある程度紐付けることが可能です。
過去に運転免許証を本人確認書類として提出していれば、姓が変わっていても免許証番号から本人と特定できます。
姓が変わっていても生年月日と名前の漢字と読み方が同じ、且つ勤務先が同じであれば高確率で本人といえるでしょう。
出生数が下がる前のピークである第2次ベビーブームの1970年代前半が約200万人/年の出生数なので、200万÷365日で同じ生年月日の人間は約5480人になります。
これに性別を考慮して5480人÷2で2740人になります。
性別が同じ且つ生年月日が同じ人間が1970年前半生まれのベビーブーム世代で全国で2740人、これから名前の漢字と読み方が同じとなると結構絞り込めそうですね。
特殊な名前の方や読み方が珍しい方ならこの時点で、ほぼ紐付けされるでしょう。
更にここから勤務先情報などで絞り込むと、ほぼ特定できるのではないでしょうか?
クレヒスがまったくないホワイトだが、生年月日と名前(漢字と読み方)が同じブラックデータがあるなんていう申込者は、金融機関から見るとブラックではないとしても非常にグレーに見えることでしょう。
当然普通の申込み者と比べ用心することになりますし、クレヒスがまったくないというのもマイナス要因です。
仮に、過去のブラック状態と紐付け出来なかったとしても、当然現在の属性がきっちりしていないと借り入れすることはできません。
現時点での職業・年収・勤続年数・居住年数・持ち家等のデータを元に審査を行いますので、仮に改姓して住所を変えても属性面で与信は厳しくなると思われます。
勤務先が変わっていなければ勤務先データで過去のブラックデータと紐付けされるので、勤務先も変えていなくてはいけません。
当然勤続年数も少なくなります。
住所もブラック状態の時から変更してなければ紐付けされるので、引越ししたとして、居住年数も少なくなります。
身分証明書も運転免許証を使うことができません。
免許証番号で過去のデータと紐付けされます。
ちなみに、住所変更や改姓で免許証番号は変わりません。
こう考えると借金をするために婚姻や養子縁組で姓や本籍地を変えるというのも、あまりメリットが感じられません。
仮に属性を良くしようとしても、勤続年数や居住年数は実際にそれなりの年数を経ないと良くならないので、これまた気の長い話になります。
考えてみれば当然のことで、結婚して入籍し姓が変わった位で信用情報がリセットされるほど、現在の日本の信用情報ネットワークは脆弱であるわけがありません。
毎年約70万組もの結婚があり、30万近くの離婚がある現在の日本で姓と本籍が変わるのはごく普通のことです。
結論、改姓前のブラック情報がばれなければ借入は可能ですが、新たに借入をする為に婚姻や養子縁組する程メリットはありません。